映画『愚行録』公式サイト

2017年2月18日公開

コメント

俵万智(歌人)

愚かさと悪が、イコールで結ばれたり、結ばれなかったり、ねじれたり。
賢しらな悪もあれば、愚かな善もある。人として一番ダメなのは、誰だろう。

深町秋生(ミステリ作家)

憤怒、驕慢、狡猾、野心……人間誰しもが持つ暗黒を容赦なく突きつけ、
見る者の心を冷酷に乗っ取る悪魔のような作品
つまり、それだけ圧倒的な魅力に満ちあふれている。

宮崎哲弥(評論家)

絶望という真っ暗な闇にはまだ救いがある。絶望は劇的だし、悲嘆に暮れることもできる。
だが、愚かさの薄い闇に救いはない。自分の愚かしさに気づいても、みじめに呻くしかない。
このフィルムには人間の薄闇が見事に定着している。しかもこよなく美しく。こよなくいとおしく。
狂おしく。

凄い監督だし、凄い演技者たちだ。

相沢梨紗(でんぱ組.inc)

愚行者の図鑑のよう。登場人物に自分の愚行タイプを重ね、日々の行動を考えさせられました。
無自覚に誰かを傷付け、恨みを加算しているのかも知れないと思うと恐い。

ハリセンボン蓑輪はるか(芸人)

人間の多面性を丁寧に剥いていくと、潰れた黒っぽい部分が見えてくる。
一見普通の人たちのそれぞれの愚行が暴かれていくうち、自分の中身を覗かれたような気がして、
穏やかではいられなかった。

五十嵐貴久(作家)

何ちゅうコワい映画でしょう。わたくしは人生に絶望してしまいました。
後決して後味がいいとは申しませんが、クセになります。見た方と語り合いたくなる、傑作映画です

山下永夏(モデル)

以前原作を読んだ際、読後の衝撃が大きくて大好きな作品だったのですが、
映画でも同じ衝撃を味わいました。
というかそれ以上なのかもしれない。あっという間の120分間。
愚かさ、嫉妬、羨望、全部に引き込まれて目が離せなかった。
ものすごく人間ぽくて、ああ、なんかわかるなあ、っていうところがとても面白かったです。

大沢伸一(音楽家)

人間に与えられた動物との大きな差、理性と知性、そして愚考や愚行。
これらの間にあるものは一体何なんだろう?
そんなことを考えさせられました。